店主日誌
2001年12月

12/24
(月)

 連休の2日を利用してあちこち片ずけを始める。今夜はクリスマス・イブ。昔からお世話になっている新聞記者の方からワインが届く。

12/22
(土)

 『鼓童』で大太鼓を打つ見留知弘君がエストニアから帰ったばかりの足で三味線の直し物を持ってくる。彼の実家は店のすぐ近所で、今夜はお母さん達と一緒に新しい外国の旅の話で盛り上がるのだろう。お土産に可愛いマトリョーシカを頂く。

12/20
(木)

 1951年作、イタリア映画『ミラノの奇跡』を京橋のフイルムセンターで見る。
 最近見たジョニ―・デップの『ブレイブ』は『ミラノの奇跡』が原典ではないかと思う。この映画を最初に見たのは25年以上前テレビの深夜放送だったと思うが、冬の灰色の空の下で、束の間のスポットライトのような陽の光に群がるホームレスの一群。余りの寒さに皆踊るように足踏みをしながら太陽の恵みを授かろうと必死だ。こずき合う者もいれば喜びで歌いだす人もいる。陽が雲に隠れると皆大きなため息を漏らす。少し離れた場所に新しい陽がそそぐと皆駆け出してその小さなスペースの中で新しい恩恵に預かる。それもやがて完全に太陽が消えると皆更に大きなため息を漏らし、がっくりとうなだれてそれぞれの掘っ立て小屋に帰ってゆく。このシーンが忘れられずにいつかまた見たいと思っていた。
 昔キャベツ畑に捨てられた丸裸の赤ん坊トトの活躍で、立ち退きを迫られたホームレスの群れは大金持ちと大立ち回りの後、箒に跨ってミラノ大聖堂の真上を高々とお日様に向かって飛び立ってゆくが、ジョニ―・デップは家族とホームレスの仲間を救うためにマーロン・ブランド扮する大金持ちの謎の男に命を買われて“処刑”の場に赴く。

12/12
(水)

 南青山のル・アンジュ教会で『上妻くん、生一丁!』を聴く。『三味線ランナー』の本間章子さんが席を用意して下さる。感激!感謝!
 上手から登場して、光り輝く十字架の前に座る上妻くんは、ため息が出るほど美しい。何も言わず弾き始める・・・。 同じナマ音でも、第一回目の音響条件の悪い場所と較べて教会は最良かも知れない。何よりも新鮮だし、これを機に“教会定期ライブ”なんてのもいいナァ。毎回、違った教会でやればお客さんもそれだけで楽しみだし。てなことを勝手に思ったりして…。

12/11
(火)

田代まさしが民家の風呂場を覗いてまた逮捕。珍しい人だ。そりゃ覗いてみたいものだけど……

12/9
(日)

昨日、津軽の皮を失敗したので店のシャッターを閉めて張る。明日納品ナノダ。

12/7
(金)

昨日のテレビを見た人は、木下さんの意外な一面を見た感じがしたことだろう。軽い饒舌なおしゃべりは普段のコンサートではお目にかかれない。何しろ三味線を弾くことが大好きな人だから。それにしてもゲストの上妻氏と一緒に実に生き生きとご機嫌麗し。

12/6
(木)

今夜のNHK『トップランナー』の放映が近づいている。朝からソワソワ落ち着かず。

12/4
(火)

津軽三味線の女性デュオ『あんみ通』が今ノリノリだ。当店発アクリル製、赤いグラデーションの糸巻をつけ、お揃いのこれまた飛び切り可愛いピンクのピカピカ星入りオリジナル胴掛をきらつかせて、只今、沖縄に上陸中。

12/2
(日)

『長山洋子のいきいきトーク』に上妻宏光氏登場。軽妙なおしゃべりとCDの曲『夕立』が民放のラジオから驚くほど新鮮に広がってゆく。

12/1
(土)

紀伊国屋サザンシアターで古い友人、里村孝雄の出演する『戦争案内』を見る。この2週間位前にも彼の一人芝居を見たが、今だ衰えぬその進化ぶりに目を瞠った。

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